夫の上司が我が家に訪れた夜、私はすでに運命を悟っていたのかもしれない。夫の隣にいながらも、その男の目に囚われただけで胸がざわめき、脚の奥が熱を帯びていた。いけない、と思えば思うほど、心臓は早鐘を打ち、女としての本能が逃げ場を失っていく。
挨拶を交わした瞬間から、男の目は私の顔ではなく、胸や脚線を遠慮なく舐めていた。責められるような視線に頬が焼け、思わず笑顔でごまかしたが、その時にはもう身体は知らぬ間に反応を始めていたのだ。その後、酒が進み、夫の意識が徐々に曖昧になっていく中、私は上司の太腿へと抱き上げられた。
「やめてください…」とか細く告げたはずなのに、その声は自分でも驚くほど甘く震え、かえって誘いにしか聞こえなかった。
胸に伸びる大きな手。乱暴に揉みしだかれた瞬間、息が漏れた。痛みも羞恥もあるはずなのに、乳首はすぐに硬く尖ってしまう。夫の目がそこにあるのに、服越しに乳房を掴まれ、指で転がされるたび腰が小さく揺れるのを止められなかった。
「困ります…」と言いながらも、吐息交じりの声で、どこか悦びがにじんでいた。
スカートの裾をめくられると、下着越しに中心をなぞられ、思わず太腿を閉じてしまう。けれども強引に押し広げられ、布地の上から愛撫された瞬間、じゅわりと濡れが広がった。自分の液が染み出していくのをはっきりと感じて、羞恥に震えながらも声を殺しきれずに喉が鳴る。
「濡れてるじゃないか」耳元で低く囁かれた時、顔を横に振りたくても、腰は勝手に動いていた。
気づけば下着のクロッチを横にずらされ、熱く脈打つものが押し当てられていた。理性が「だめ」と叫んだのに、硬さに触れた瞬間、奥から熱がせり上がり、腰が自ら前へとすり寄ってしまう。指先で秘裂を広げられ、一気に突き入れられた時、頭の中が真っ白になった。
「あっ…いや…!」と声にしたはずが、響いたのは甘い嬌声だった。膣奥へ届く太さと長さに、身体は跳ねながら強く締め付けてしまう。心では拒んでいるのに、奥で喝采するように肉が吸い付くのを自覚した瞬間、突き上げられるたび汁をあふれさせ、襞の奥から痙攣が立ち上がった。
体勢を変えられ、四つん這いに組まれる。背後から白い尻を突き上げさせられ、腰を握り潰すほどの力で打ち込まれるたび、床に頬を擦りつけ、声が止められなかった。夫が細めた目でこちらを見ている気配が背中に突き刺さる。その羞恥がまた、膣を痙攣させ喘ぎを深くしていく。
「いや…見ないで…!」と夫に心で叫ぶのに、臀部を打ち付けられる音に混じって嬌声が反響し、腰は無意識に後ろへと合わせ始めていた。
最奥を抉られ、ぐちゅぐちゅと淫らな水音が部屋に溢れる。白いニットが汗で肌に張り付き、髪が振り乱れるころ、熱いものが一気に注ぎ込まれた。子宮口を叩くように吐き出された白濁に、全身がひきつけた。背筋がぞくぞくと震え、痙攣とともに絶頂は止まらず、夫の存在すら雲散霧消するほどの甘い破壊力に支配された。
終わるはずがなかった。その後も繰り返し抱かれるたび、私はますます雌としての身体を曝け出すようになった。口を固く結んでいたはずが、次第に舌を絡め、自ら求める動きを覚えていく。理性は「夫を裏切っている」と叫ぶ。だがその罪悪感ほど、熱く淫らに身体を堕とす麻薬はなかった。
今や私は、夫の妻であると同時に、彼の女でもあった。夫が見ている前で突かれ、快楽に震えるその瞬間が、かつてないほど女として昂ぶらせるのだ。抗えず、堕ち、そして悦んでしまった自分を認めるしかなかった。