孤独な夜、息子の友人に求めた温もり──人妻が思わず越えた一線

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人妻/不倫/浮気のお部屋

孤独な夜、息子の友人に求めた温もり──人妻が思わず越えた一線
2025年11月19日 11時54分
パンちゃり
焼酎を一人であおる夜、ふと訪ねてきた息子の友人。静かな酔いと孤独に包まれた人妻が、青年の優しさに心を解かしていく。その瞬間に滲む“触れたい理由”が、読者の胸にも静かに響く。

静かな夜に、私はふと一人で飲みたくなった。
理由なんてなかった。息子は恋人の家に泊まりがけで、夫はとうの昔に家を出ていった。誰も帰ってこない家の中で、テレビをつけても音ばかりが虚しく響く。鏡に映る自分の顔は、思っていたよりも老けて見えた。だからつい、冷蔵庫の奥に眠っていた焼酎のボトルを手に取ってしまった。

最初の一杯は、寒気を押さえるように喉へ流し込んだ。二杯、三杯と進むにつれて、体の芯が熱くなる。頬が火照り、指先がじんわりと痺れる感覚。そんな時、玄関のチャイムが鳴った。

「文子さん……まだ起きてますか?」
扉の向こうから聞こえた声に、酔った頭が少しだけ覚めた。息子の後輩の彼。いつも礼儀正しくて、大人びた目をしている青年だ。思わず口を滑らせるように、「上がる?」と誘ってしまった。

彼は少し戸惑いながらも、笑顔で頷いた。久しぶりに人の気配がするリビング。私の声が弾んでいるのが自分でもわかった。焼酎をグラスに分けながら、「あなたも飲む?」と差し出すと、彼は穏やかに微笑んだ。その笑顔が眩しくて、胸の奥がきゅっと締めつけられた。

飲みながら昔話をした。息子の反抗期のこと、昔の習い事のこと。そんな他愛ない会話の中で、ふと寂しさが溢れてきた。気づけば、私は彼の肩にもたれていた。
「酔ってますね、文子さん」
そう言う彼の声が、優しくて、叱られているようでもあった。頬に触れた指の温度があたたかく、理性の最後の糸が切れた。

「ねえ……抱きしめて」
自分でも信じられない言葉が口からこぼれた。驚いたように彼がこちらを見る。その瞳の奥で揺れた迷いを見た瞬間、胸が痛んだ。でももう止められなかった。誰かに触れてほしかった。ただ、それだけだった。

彼の腕がゆっくりと私の肩を抱いた。
その瞬間、涙が出そうになった。久しぶりに感じる人の温もりに、胸の奥が解けていく。唇が触れたとき、焼酎の香りと彼の息が混ざって、世界がとろけるように霞んだ。

身体を彼の胸に押し付けると、鼓動が速くなっているのがわかった。いつも息子と笑っていたその彼が、今は私の唇を求めている。罪悪感と欲望が同時に込み上げ、頭が真っ白になった。

ソファに押し倒されるのではなく、私の方から彼の身体に跨がった。
「いいの……私からで」
震える声でそう言いながら、彼の腹の上で腰を落とす。手のひらで彼の胸を感じながら、自分の体温が溶けていくようだった。下腹部が熱く、擦りつけるたびに息が漏れる。彼の手が腰に触れると、その指先が電流のように走った。

焦らず、ゆっくりと、私は彼を受け入れた。
一瞬、痛みのような感覚がよぎる。けれど、それはすぐに快感へと変わった。背中を反らせるたび、深い場所に届く音が体の奥で響く。彼の瞳が真っ直ぐに私を見つめる。その視線が、女としての自分を思い出させた。

「気持ちいい?」と彼が囁く。
私は息を詰めたまま、ただ頷いた。言葉を出したら、涙がこぼれそうだったから。
腰を動かすたびに、焼酎の熱と共に身体の奥がじわじわと解けていく。繰り返すたび、彼の体温が肌に染み込み、次第にどちらが動いているのかも分からなくなった。

いつの間にか私の髪を彼が撫でていた。乱れた前髪の向こうで、彼は優しく微笑んでいた。
「文子さん、可愛いですよ」
その言葉に、胸の奥が一瞬で崩れた。年下の彼に“可愛い”なんて言われることが、こんなにも嬉しいとは思わなかった。腰の動きが止まらなくなり、身体の奥に波のような感覚が押し寄せる。息を吐くたび、部屋の空気が震えた。

両手で彼の顔を包みながら、唇を重ねる。
その瞬間、涙が溢れた。
あの日、夫に裏切られた夜、自分はもう女として終わったと思っていた。だけど今、この瞬間、確かにまた女として見られている。肌と肌がぶつかる音が、心の中の空洞を少しずつ埋めていく。

彼の腕に抱かれたまま、ゆっくりと身体を重ね続けた。
何度も揺れて、何度も名前を呼ばれ、やがて強い熱が腹の奥で溶けた。
静かになった部屋の中で、私は息を乱したまま彼の胸に顔を埋めた。鼓動の音が心地よくて、もう何も考えたくなかった。

「ごめんなさい、私、ひとりに耐えられなかったの」
そう呟くと、彼は何も言わず、ただ背を優しく撫でてくれた。
まるで、全てを許すように。

この作品は、人妻という存在が抱える静かな渇きと、年下の青年に触れられることで蘇る女の感覚を繊細に描き出している。特に、焼酎の香りや頬の熱、鼓動の速さといった細部が、読者の体温をじわりと上げていく。息子の友人という禁断の関係性が醸し出す背徳感に、同時に“赦し”のようなぬくもりが重なり、ただの浮気では終わらない余韻を残す。彼の優しい言葉ひとつで壊れていく人妻の心の防壁が、美しくも痛ましい。欲望と寂寞が交錯する描写に、年齢や立場を超えて女性が再び「女」に戻る瞬間の官能が凝縮されている。静寂の夜を舞台にしたこの体験談は、孤独な心が最も欲するものが“抱擁”であることを、官能とともに伝える一篇だ。
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